防蟻(シロアリ)薬剤の問題点

防蟻(シロアリ)薬剤の問題点
 
 
 
現在、日本で使用される防腐防蟻(シロアリ)剤は有機系の薬剤が主流となっています。 しかし今日の木造建築を取り巻く現状をふまえると、そこには大きな矛盾が潜んでいます。

たとえ話ですが、あなたが新しく車を買ったとしましょう。 その車は特別丈夫な車なので、何年経っても新品同様で故障一つありません。

5年後のある日、あなたはタイヤが磨り減ってしまったのに気がつき、車屋へタイヤの交換をしに行きます。 そこで車屋のおじさんから衝撃的な事実を知らされます。その車はタイヤを交換することが出来ないのです。 しかも、タイヤが磨り減っているため、いつ故障するか分からない危険な状態だと言うのです。

おかしな話です。これはたとえ話ですが、こんな事がホントにあったとしたら・・・。 しかも夢のマイホームで。それでは大きな矛盾についてご説明しましょう。

 
現在、木造建築の防腐防蟻(シロアリ)剤として使用が認められているものには、 アレスリン(合成ピレスロイド)・イミダクロプリド(ネオニコチノイド)・シプロコナゾール(トリアゾール)等がありますが、 いずれも持続効果は短く、平成13年の日本しろあり対策協会通達では 「薬剤の持続効果は最大で5年間」「5年を目処に再処理を行う」などの旨が確認されています。 つまり、再処理しない限り5年後にはシロアリに対して無防備になってしまいます。

再処理出来ない壁の中

壁の中
5年毎に再処理することを前提に使用されている防腐防蟻(シロアリ)薬剤ですが、 現実には断熱材が詰まった壁内部の処理は難しく、床下など再処理が可能な場所であっても疎かになっています。 一般に防腐防蟻(シロアリ)に対する関心は低く、住宅の引渡し時に再処理の説明を受けないケースもあります。

新築後5年を経過しても再処理出来ないという状態は、シロアリに対して全く無防備であることを意味します。 つまり、寿命が30年以上ある木造住宅の防蟻(シロアリ)対策は5年間限定の使いきりタイヤと同じなのです。

薬剤が使われるワケ

建築基準法には木造建築の場合、地面から1mの構造耐力上主要な部分(柱・筋交い・土台など)に対し、 有効なシロアリ対策を講じることが定められています。日本では従来、神経毒性を持つ農薬系有機薬剤の散布が行われてきましたが、 建築基準法の改正によりクロルデン(効果30年以上)・クロルピリホス(効果5年以上)といった効果が長く持続する農薬の使用が禁止されました。

現在使用されている合成ピレスロイド系、ネオニコチノイド系などの農薬成分についても、胎児への影響などが懸念されていますが、シロアリ被害を食い止める必要悪との見方から使用が認められてきました。

薬剤が使われるワケ

外断熱・床断熱工法の注意点

近年、省エネ意識の高まりから、木造住宅に外断熱工法・蓄熱工法を採用する例が増えています。 それらの工法の共通点として挙げられるのが「床下スペースが気密・断熱層の室内側になる」ということです。 それは、土台・床下に防腐防蟻(シロアリ)薬剤が散布されている場合、居住スペースが農薬成分に直接さらされることを意味します。

高気密な住宅であるほど影響は大きくなる為、床下へ使用する防腐防蟻(シロアリ)剤には、揮発することがなく、人体への影響が出ないものを選択する必要があります。

外断熱・床断熱工法の注意点
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