建てたい人は知っている「2020年の省エネ基準適合住宅の義務化」とは?

リクルート住まいカンパニーの「2015年注文住宅動向・トレンド調査」によると、注文住宅を検討している人は、「スマートハウス」や「ZEH」はもちろん、「2020年の省エネ基準適合住宅の義務化」についても7割近くが認知しています。さて、皆さんはどこまでご存じでしょうか?
 
 
「スマートハウス」は87.3%、「ZEH」は56.8%の認知率​となっています。
 
調査対象は、1年以内に注文住宅を建築した人(建築者)および、今後2年以内に注文住宅の建築を検討している人(検討者)です。
 
検討者に対して、以前から話題になっていた「スマートハウス」や、最近政府が力を入れている「ZEH(ゼロエネルギーハウス)」などについて、下記のような定義を示したうえで、認知度を調査したところ、いずれも高い認知率(画像1)となりました。
 
 
■スマートハウスに関する設問においては、調査対象者に下記を提示の上、回答
 
スマートハウスの定義
1.省エネ:省エネ等級4 or トップランナー基準 or 次世代省エネ基準をクリアしていること
2.創エネ:太陽光発電・家庭用燃料電池エネファームなどの自家発電装置を使用していること
3.蓄エネ:鉛・リチウムイオン・PHVなどの電気をためておける仕組みがあること、または、現在研究開発中であることを言及できること
4.HEMS:ITを使ってエネルギーを集中コントロールする機器で電気の利用状況が可視化されていること
→スマートハウスは、上記4点の組み合わせにより構成される
 
 
■ZEHに関する設問においては、調査対象者に下記を提示の上、回答
 
ZEH(ゼロエネルギーハウス)の定義
建築・設備によって減少したエネルギー消費量と、太陽光発電を代表とする住宅や設備によって創りだされたエネルギーの合計がその建物で消費される標準のエネルギー量と等しい、または多い住宅
 
【画像1】スマートハウス/ZEHの認知率(全国・検討者)(出典:リクルート住まいカンパニー「2015年注文住宅動向・トレンド調査」)
 
「スマートハウス」の認知率はかなり高い87.3%。さすがに以前から話題になっていただけあって、認知率は9割近いのですが、スマートハウスの鍵を握るのは「HEMS」なので、それとの認知率に差がある点が気になるところです。スマートハウスの「内容まで知っている」と回答した人が22.2%にとどまっていることから、HEMSとの関係性までは理解が進んでいなかったということになります。
 
 
一方、「ZEH」の認知率は56.8%でした。今、政府も大手ハウスメーカーも力を入れているのが、このゼロエネルギーハウスなので、注文住宅を検討している人の半数が知っているというのは、うなずけるものがあります。
 
 
また、スマートハウスやZEHを実際に導入した建築者に対して、住んでみての満足度を聞いたところ、「スマートハウス」で91.4%、「ZEH」で89.7%と高い満足度を示していました。
 
 
「2020年の省エネ基準適合住宅の義務化」は67.0%の認知率
 
 
この調査結果で最も意外だったのは、「2020年の省エネ基準適合住宅の義務化」の認知率が67.0%と高かったことです。内容をある程度知っているという「内容認知」率では27.4%まで下がりますが、それでも高い認知率といえるでしょう。
 
【画像2】2020年の省エネ基準適合住宅の義務化への認知(全国・検討者)(出典:リクルート住まいカンパニー「2015年注文住宅動向・トレンド調査」)
 
「2020年の省エネ基準適合住宅の義務化」とは、「住宅を新築する際に新しい省エネ基準に適合させることが2020年に義務化される」予定のことです。新しい省エネ基準とは「平成25年に改正された省エネ基準」のことで、今は住宅については努力義務とされて強制力はない、のですが、2020年には待ったなしで適合させなければならないということです。
 
 
こうした経緯や省エネ基準が改正されたことについても知っている必要があるので、内容認知が27.4%というのは驚くほど高い、と判断したわけです。
 
 
平成25年に改正された省エネ基準とは?
 
 
時代の要請を受けて、省エネ基準は度々改正されています。最近は、地球規模でCO2削減が求められているので、住宅の省エネ化も重要な課題になっています。
 
 
旧省エネ基準では、住宅の外皮といわれる外壁や屋根・天井、床、窓などの断熱性能だけで評価するものでした。平成25年に改正された省エネ基準では、給湯器や冷暖房機器、換気や照明設備などの省エネ性も考慮し、太陽光発電などにより創り出すエネルギーも加味した、総合的に評価するものに変わりました。
 
 
重視されるのは「一次エネルギー消費量」です。電気やガスなどを二次エネルギーといい、二次エネルギーを生み出す石油・石炭など化石燃料、原子力燃料、自然から得られる水力・太陽光などのエネルギー源を一次エネルギーといいます。これからは、住宅の省エネ性能を一次エネルギー消費量に換算して評価するように変わっていきます。
 
 
国土交通省でも2020年の義務化に向けて、中小規模の工務店に至るまで周知徹底するように、研修などを繰り返し開催しているところです。
 
 
さて、新築の住宅については、住宅の構造体の断熱性を上げるだけでなく省エネ性の高い設備機器も導入するなどで、省エネ性を一段と高めることが義務化されます。当然ながら、既存の住宅についても、省エネ性を高めることが求められるようになり、住宅の性能にきちんとコストをかけるという時代になっていくでしょう。
 
 

『空き家対策特別措置法で何が変わるの?』

2016-06-24
空家等対策の推進に関する特別措置法案が施行されました。
 
 
放置されて危険な状態になっている空き家を撤去しやすくしたり、空き家の活用を促進するための法律です。
 
 
この法律によって、何が変わるのでしょうか?
 
 
【空き家を壊すと税金が高くなる?】
 
「ぼろぼろの空き家」と「何にも使われていない空き地」。
 
何の役にも立たないこのの2つ。
 
 
実は固定資産税が6倍も違うのを知っていますか?
 
 
税金が高いのは「何にも使われていない空き地」。
 
税金が安いのが「ぼろぼろの空き家」です。
 
 
なぜ税金が違うのでしょうか?
 
 
家が建っている土地の固定資産税は、固定資産税の住宅用地特例のおかげで本来支払わなければいけない税金が6分の1にまで抑えられるからです。
 
 
そのため、誰も住まなくなった家では、家を壊して更地にするよりも空き家のまま残しておくケースが多発しています。
 
 
空き家を手入れ無しにそのまま放置していると、いつ壊れてもおかしくない廃墟になったり、ホームレスのたまり場になったりと、危険性、治安の面からも問題が出てきます。
 
 
【法律で空き家対策はどう変わる?】
 
空き家対策特別措置法で大きく変わるのは2つです。
 
 
1つは行政が廃屋同然になっている「特定空き家」の所有者に、空き家を管理するように指導を行えるようになります
 
 
もう1つが、この指導に従わない場合には、いままで更地の6分の1だった固定資産税の住宅用地特例が適用されないようになります
 
 
例えば、年10万円の固定資産税だったのが、6倍の年60万円になるといったケースが出てくるのです。
 
 
行政が指導できるようになる「特定空き家」は、1年間建物が放置されているかどうかが1つの目安となります。
 
 
そのため、「特定空き家」と判断されないためには、定期的に空き家の手入れをする必要が出てきます
 
 
最近では「空き家管理サービス」なる民間サービスも出てきています。空き家の手入れができない人に変わって、空き家の手入れをするサービスです。相場は月1万ほど。空き家を持っている事で、手間とお金がかかる時代が始まります。
 
 
これからは、空き家のメンテナンスをとるか、更地にして固定資産税を多く払うか、行政の指導によって固定資産の特例を剥奪されて固定資産税を多く払うかを選択しなければいけません。
 
 
空き家に対して、真剣に考えて行動することが求められるようになります。
 
 
空き家と更地はこれから建築業界にも大きな影響を与えるでしょう。
 
 
 
 
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